ガルバリウム鋼板ーここ数年で変わり始めた屋根材ー

こんにちは!
設計士兼現場監督の大東です!
今日はここ数年で急激にお家の変化をもたらした中の一つをお話したいと思います!
それはガルバリウム鋼板と呼ばれる金属の材料です。
簡単にガルバリウム鋼板についてまとめます!
・錆びにくい為メンテナンスまでの期間が長い
・耐震性が高い
・カッコイイデザインが作りやすい
メリットもあるけどデメリットもあるよってお話になります!
かなりマニアックな内容となっていますが
気になる方はぜひ読んで頂けると嬉しいです!
そもそもガルバリウム鋼板というのは、、
主に金属鋼板を「亜鉛」と「アルミ」を「メッキ加工」されている材料になります。
・亜鉛は「犠牲防食」といって内側の鋼板の代わりに表面で錆びて守るといった役割。
・アルミは「不動態皮膜」といって表面に薄い膜を作り、コーティングするといった役割。
この亜鉛とアルミがそれぞれ違った働きをして錆から守ってくれており
トタンなどの他のメッキ鋼板に比べても非常に高い耐久性があり「錆びにくい」材料になります!
これはお家を守る外壁や屋根に使われる材料として非常に重要なポイントです。
ある統計では10年前までの屋根材のなかで20%しか採用されていませんでしたが、今では50%超えました。
なので今回は
ガルバリウム鋼板を屋根に使うとどういった
メリット・デメリットが得られるか話したいと思います!
-メリット-
1.メンテナンスまでの期間が長い
錆びてしまうと機能的にも、デザイン的にも損なわれてしまうので金属材料の中で凄く重要になります。
建築商材の中でもメンテナンスが楽というのも特徴ですね!
2.耐震性が高い
瓦比べると非常に軽い為、耐震性能が向上します!
日本では地震と切っても切れない関係ですので構造での検討も必要ですが、材料での検討も大事になってきますね!
3.カッコイイデザインが作りやすい。
ガルバリウムの屋根は雨漏れがしにくい形状になっているため
他の瓦やスレート屋根と比べて屋根の勾配を緩くすることができます!
屋根を緩くするとカッコイイボックスタイプなどの作りやすいです!
-デメリット-
1.メンテナンスが必要
長年住んでいくにあたってメンテナンスは必要になってきます。
ガルバリウムは、「メンテナンスがいらない」と言われていることもあるようなので
ここではあえてデメリットとして紹介させていただきます!
「錆びにくい」=「錆びない」ではないです。
2.白錆
これは表面の亜鉛メッキが酸化して発生する錆びです。
屋根より特に外壁の方が多いですが表面に白い斑点のような模様が浮き上がってくるのが特徴です。
この白錆びは金属が朽ちたり、穴が開いたりといった機能的に問題となるタイプの錆ではないのでご安心ください。
ただ見た目には気になると思います。
2.赤錆び
これはガルバリウムの内側の鋼板(鉄)が錆びて発生する錆びです。
通常、発生することはありませんが、ガルバリウムに深い傷がついてメッキの内側がむき出しになってしまった場合に発生します。
物が当たったり、引っかいたりしてしまい、ガルバリウムに傷がついた場合は放置せずに早めに相談しましょう!!
3.電蝕
金属は異なる金属とふれたとき「電蝕」と言ってそこから錆びが広がってしまうという特徴があります。
ガルバリウムを採用した場合は、金属との接触は気をつけましょう!
まとめ
ガルバリウムは耐久性に優れデザイン性も高く、非常に優れた材料です!
しかし、「メンテナンスが一切いらない」や「絶対に錆びない」といったイメージをもって採用を決めるのは危険です!
様々な材料がある中で選んでいくのは大変かと思います。
メリットもデメリットも踏まえた上で、自分たちに合った材料を選択するのが一番だと思います。
どう選択するのか、ややこしくてわかりにくいという方は
是非、私やコラボハウスの設計士にご相談ください
もっと細かく詳しい話もできますので興味のある方はぜひ。(笑)
少しでもみなさんのお家づくりの参考になりますと幸いです。
設計士兼現場監督 大東